Gate 06
Kuala Lumpur, Ulsan

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インドネシア、マレーシア、フィリピン、ヨルダン、台湾、日本の作家による現代美術展「Barehands Asian Artist Residency Project, Kuala Lumpur 2017, Vol 1.」(5/12-7/12国立ビジュアルギャラリーマレーシア)に出展した武内貴子、牧園憲二によるレジデンス報告。また日本側の代表である阿部守に、数カ年に渡りどのようにしてヨルダン、インドネシア、福岡、マレーシアとアジア各地でレジデンスプロジェクトを展開してきたのか、これまでの経緯をお話いただきます。
昨今、韓国での活動がますます盛んな福岡。韓国の蔚山広域市で開催された「Taehwa Ecoriver Art Festival」に出展した三輪恭子による現地での活動報告(聞き手:鈴田ふくみ【三菱地所アルティアム】)。

日時 2017年7月8日(土) 16:00〜18:00 ※開場15:30
会場 Cocoperi
アクセス 福岡市中央区今泉2丁目3−28
参加費 一般:1000円〜1500円……要ワンドリンクオーダー(500円)
学生:無料…要ワンドリンクオーダー(500円)
※運営費、ゲスト謝礼捻出のため上記のように料金変動制にしました!お気持ちで結構です、よろしくお願いします!!
定員 20名(要予約)
申込方法 定員に達したため、申込を締め切りました。
ゲスト 阿部守(美術家)、武内貴子(美術家)、牧園憲二(美術、映像)→ クアラルンプール・マレーシア
三輪恭子(美術家)→ 蔚山広域市・韓国

<ゲストプロフィール>

阿部守(美術家/福岡教育大学美術教育講座教授)
1954年東京生まれ。東京芸術大学大学院修了。英国王立美術大学彫刻科 PEP 課程修了。 83年「今日の日本美術ジュネーブ’83」展(ジュネーブ市立歴史美術博物館)、85年「現代美術の展望」展(福岡県立美術館)、および「今日の作家」展(横浜市民ギャラリー)以来、インスタレーション作家として注目される。 火と身体を介して鍛かれた鉄棒や鉄板を分散的に配置して行く、阿部の身体空間ともいうべき展示方法は、東京から福岡へ移った後もさらに深みを増して展開されている。87年の「国際鉄鋼彫刻シンポジウム」(北九州・八幡)では巨大な鉄板に取り組み、90年にアイルランド・ウイックローの広大な泥炭地ではアースワークを試み、また石による公共彫刻を制作するなど、素材・コンセプトともに着実な展開を見せている。その過程において、火を通して生身の肉体が鉄に存在の刻印を与えるという阿部の中心的な考えは、水を媒介とした大地と鉄の関係、錆による緩慢な鉄の変容という捉え方によって複雑化し、展示方法も、鉄と自然環境とのエコロジカルな関係を模索するようにもなってきている。90年代に入ってからは、韓国、中国、インドなどアジアでの発表も行うようになり、95年の「第7回バングラディシュ・アジア美術ビエンナーレ」展では日本代表作家に選ばれ、最高賞受賞。97年にはドイツのカッセルで行われた“平行ドクメンタ”「インサイド」展に出品。国内では東京、横浜、福岡、京都、札幌、沖縄、名古屋。海外ではロンドン、オックスフォード、天津、シカゴ、釜山、台北、ベルゲン、クアラルンプール等で個展を行う。95年シカゴ芸術大学客員研究員(シカゴ市・USIAによるシカゴ・アーティスツ・インターナショナル・プログラム)、98年AAスクール(ロンドン)にて研修(文部省海外動向調査派遣)。2000年6月『阿部守 制作ノート』(レタ-ボックス社)刊行。また、2000年より1年間にわたり文化庁在外派遣芸術家として英国オックスフォード大学ラスキン美術学校客員教授。 2001年ピッツ・リバース人類史博物館と自然史博物館にて、個展を成功させ帰国。 2002年福岡市美術館企画による個展。近年では、スウェーデン、オランダ、ノルウェー(2009年度文化庁新進芸術家海外研修制度派遣)、ドイツ等でのプロジェクトに参加。アジアでの活動は、カトマンズ国際アートフェスティバル(2012)、ギャラリーチャンダン個展(2014)、バンドン・インドネシアBAREHANDS –Asian artists Residency Project (2015)、同クアラルンプール(2017)等に参加して滞在制作。2016年国立台北藝術大学彫刻科においてワークショップ開催。2017年マレーシアUniversiti Malaya・Museum of Asian Artで個展開催。9月にはTaoyuan Land Art Festivalに参加予定。2017年現在、福岡教育大学美術教育講座教授。

武内貴子(美術家)
1979年福岡県生まれ。福岡教育大学大学院美術科修了。日本文化のひとつである「結び」をテーマとした布を使ったインスタレーション作品を主に制作している。ヨーロッパやアジアなど国内外問わず活動、ワークショップ等も多数開催。青森国際芸術センターや九州芸文館などレジデンス型の展覧会にも参加し、2014-2015年は、スウェデーンにて1年間の制作活動。主な展覧会は、2007年大阪カレイドスコープ、2008年ピクニックあるいは回遊(熊本市現代美術館)、2010年Refugee(スウェーデン)、2011年博多アートステージ(アミュプラザ博多)、2012年A as A Project(中国)、2013年海と山を結ぶ坂道(神戸CAP STUDIO Y3)、 2016年美つなぐ香椎宮、2017年Sub Rosa(久留米市美術館)などがある。

牧園憲二(美術、映像)
1983年福岡県生まれ。2011年より福岡を拠点に活動を始める。主な展示、2012年「news」Studio Kura Gallery、2013年「jog video art exhibition」Shilpakala Academy, チッタゴン・バングラデシュ、2016年「hari/pass」art space tetra、「景色のそこへ、そこの景色へ」九州芸文館。また糸島国際芸術際「糸島芸農」やオルタナティヴ・スペース「art space tetra」、「Asian Arts Air FUKUOKA」などの共同運営にも携わっている。

三輪恭子(美術家)
1982年宮崎県生まれ。福岡教育大学大学院教育学研究科を修了後、現在は福岡市を拠点に活動。「“個”の祝福」をテーマとし、訪れた場所に即したインスタレーションやドローイング作品を展開している。凸レンズとトレース紙で風景に質感を与える装置を作り、鑑賞者と現地の人々の記憶との接続を試みた「見つめる先に」、鏡を使って建物の窓からさす光に生物的な動きを与え空間を異化する「あること」などを制作。時間と共に忘れ去られてゆく個人や場所の記憶に揺さぶりをかけ、その存在の強い肯定を試みる。また近年は特に、伝統が比較的強く残る九州近郊の島々を拠点に、先祖崇拝と言った宗教的な思想が地域の人々の日常へどのように応用されているのかを調査、思案した内容をドローイングに起こしている。主な展覧会に「personal happy mark」(福岡、2016)、「福岡県立美術館コレクション連動企画展 “あること”」(福岡、2015)、「2014イチハナリアートプロジェクト」(沖縄、2014)など。